冬の口内環境と風邪予防
寒くなると、手洗いやうがいを念入りにして、風邪やインフルエンザの予防をしますよね。もうひとつ、お口の中の環境にも目を向けてみませんか?
「歯磨きと風邪って関係あるの?」と思われた方のいるかもしれません。実は、冬の乾燥した空気は、私たちが思っている以上にお口の中をウイルスが済みやすい環境にしてしまうのです。
今回は、歯科医院だからこそお伝えしたい「冬の口内環境と風邪の意外な関係」についてお話します。
Q1:そもそも、どうして冬になるとお口の中が乾燥しやすくなるの?
冬は空気が乾燥しているため、お口の中の水分も奪われやすくなります。さらに寒さで体が冷えると、唾液の分泌量も減りがちになります。唾液にはお口の中の細菌を洗い流したり、増殖を抑えたりする大切な役割があるのですが、これらの働きが弱まってしまうのです。
Q2:お口の中が乾燥すると、風邪をひきやすくなるって本当?
お口の中が乾燥すると、唾液のバリア機能が低下し、細菌やウイルスが増えやすくなります。増殖した細菌がのどの粘膜に炎症を起こすと風邪のウイルスの侵入をさらに許してしまうのです。
Q3:歯周病菌も風邪と関係があるの?
歯周病とはお口の中の慢性的な炎症です。歯周病菌が作り出す物質が気管や肺に炎症を起こすことがあり、風邪だけでなくインフルエンザや肺炎といった呼吸器系の病気のリスクを高めてしまうことがわかっています。お口の中の健康は全身の健康と密接にかかわっているのです。
Q4:毎日歯を磨くことは、風邪の予防にもなるの?
丁寧な歯磨きは、お口の中の細菌を減らし清潔な状態を保ちます。特に寝ている間は唾液の分泌が減るため、寝る前の歯磨きは重要です。歯ブラシだけでなく歯と歯の間や、歯周ポケットのケアもできるといいですね。歯間ブラシやフロス、舌ブラシなどを活用して、お口全体をきれいに保ちましょう。
Q5:歯科医院でできる予防って?
歯科医院では、ご自宅でのケアだけでは落としきれない歯垢(プラーク)や歯石を専用の器具を使って徹底的に除去します。PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)と呼ばれる専門的なクリーニングは風邪やインフルエンザ予防にも一役買っています。
まとめ
手洗いやうがいに加えて、お口の中のケアも風邪予防には欠かせない大切な習慣です。この冬は、お口の中をきれいに保って元気にのり切りましょう!何か気になることがございましたら、いつでもご相談ください。